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写真の子は恥ずかしがりやさんなので、これ以上出てきてくれません。


by rei_ayakawa
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クリスマス地獄変

ジングルベールジングルベール鈴が鳴る♪

というわけで、もうすぐクリスマスなのです。この時期になると街もすっかりクリスマスムード一色。ついつい私もハッピーな気分になり、華麗にステップを踏みながら鉄拳を繰り出しつつ怪鳥音を発してしまいます。

クリスマスといえば、やっぱりサンタクロース。今年も子供たちの夢を乗せて、夜空を駆けてくれるのでしょう。しかし、私はサンタさんから悪い子とみなされてしまったらしく、長い間プレゼントをもらえない年が続いています。毎年出来るだけいい子にしようと努力してはいるのですが、なかなか認めてもらえません。何がいけないのでしょうか。成人しているなどという些細なことに、サンタさんがとらわれているとは思いたくないのですが……。

それはそうと、昔からサンタクロースは煙突から入ってプレゼントを置いていくといわれています。しかし、今の世の中、煙突のある家なんてなかなかあるものでもないですよね。となると、サンタさんはいったいどこから入ってくるのでしょうか?

すぐに思いつくのは窓です。しかし、窓に鍵が掛かってないのならそれでいいのですが、鍵が掛かってしまっていた場合どうしているのでしょう。やはり、華麗に鍵をはずして入るのでしょうか。サンタさんが泥棒まがいのことをやっているなどと思いたくはありませんが、実質それ以外に方法がないことも確かです。

子供の寝静まった夜、サンタさんがプレゼントを渡しにやってきました。しかし、窓にもドアにも鍵が掛かっていて入れません。サンタさんは「泥棒みたいなまねをして入るのはよくない」と考え、玄関のチャイムを鳴らしました。

「え、あんた誰……?」
「サンタクロースです。お子さんにプレゼントを渡しにやってきました」

まず間違いなく、門前払いでしょう。最悪警察を呼ばれます。かくも生きにくいこの世の中。サンタさんが不法侵入に走るのも、仕方のないことといえましょう。

しかし、窓やドアの鍵をはずして侵入するにしても、発見される危険は常に付き纏います。なにせ、一晩で世界中の子供たちにプレゼントを届けなくてはいけないのですから、あまりのんびりと機をうかがうというわけにも行かないでしょう。そういうところで、本当の泥棒さんより危険性は高まってしまいます。

持ち前のピッキングテクニックを駆使して、見事侵入に成功。子供の枕元にプレゼントをおくことに成功したサンタさんは(子供の寝顔って本当にかわいいなぁ、襲いたくなっちゃうよ)などと能天気に思っていました。

しかし、その時鳴り響くサイレンの音、近所の人に侵入したところを見られていたのです。サンタさんは聞くなり、飛び跳ねるように家から脱出。トナカイが引くソリにのって空へと飛び出します。警官は己の目を疑うような光景に驚きながらも、本部への連絡を取りました。

「空き巣犯はトナカイの引くソリに乗って空を逃走!応援願います!」

この異常な事態にパトカーやヘリが数機出動し、壮絶なチェイスが始まります。サンタさんも必死で逃げるのですが、なにせ真っ赤なお鼻のトナカイさんはどうしようもなく目立ちます。追撃を振り切ることが出来ません。暗い夜道でもぴかぴかなこいつの鼻が、今はどうしようもなく憎らしげに見えました。しかし、サンタさんは一晩で世界中の子供たちにプレゼントを届けられるほどの男です。

「ちっ、こうなったら仕方ない、今年は日本を捨てるしかないか。波動エンジン、起動!」

サンタさんのその掛け声とともに、ソリは音速を超えました。あっという間に日本の領土を離脱。太平洋をマッハ2.5で驀進します。

「ふっ、お前らごときが俺に追いつけるかよ……」

サンタさんが余裕の言葉を呟いたその時――目の前に旅客機の壁面が見えました。
こうしてサンタクロースは太平洋に散ったのです。




という、夢を見た。
by rei_ayakawa | 2005-12-22 17:14 | 日々