写真の子は恥ずかしがりやさんなので、これ以上出てきてくれません。


by rei_ayakawa
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<   2008年 05月 ( 9 )   > この月の画像一覧

石田先生に弟子入りしたのはいいが、これといって何も教えてもらえない。

先生は青汁を、毎日欠かさず飲んでおられる。飲む時はなぜか和室にこもって飲むのがお決まりで、僕は先生の後ろに控えている。今日も、先生は黙々と青汁を飲んでおられる。僕は聞いてみた。

「先生、青汁がお好きなのですか」

先生は答えた。

「プライバシーの侵害じゃ」

また何も教えてもらえなかった。先生に弟子入りして十日が過ぎたが、こんなことばかり続いている。僕は忸怩たる思いを抱えつつも、これ以上突っ込んで聞くのは先生に失礼な気がして、話題を切り替えることにした。

「隣の塀に囲いができたそうですよ」

頼む、「へー」と答えてくれ。

「かっこいー」

そっちか。

僕は先生のことが知りたいのだが、いまいちよくわからない。僕が黙り込んでしまうと、先生は一言もしゃべらなくなってしまう。正座の姿勢を堅持し、正面を向いたまま一点を見つめ続ける。視線の先には、壁しかないのに。

恐ろしい。僕には、先生が恐ろしい。

「何か教えてください、先生」

「いやじゃ」

そう言うと、先生はまた口をつぐんでしまった。
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by rei_ayakawa | 2008-05-31 22:37 | 空想
目曰く、「メール」と。
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by rei_ayakawa | 2008-05-27 22:15 | 日々

我輩は風邪である

完全に風邪である。

朝起きたときはそれほどでもなかったのだが、外出して一時間後には、ポケティ(ポケットティッシュの略。ポテチに似ている)を一つ使い果たしていた。追加購入分も合わせて、今日一日で消費したポケティの数はかなりのものだ。今も鼻がグズグズいっている。「グズグズ言うな!」と何度も叱り付けてはいるのだが、この鼻は全く持って言うことを聞いてくれない。顔から引っぺがして千尋の谷に投擲したい。強くなって帰ってこさせたい。

自分の鼻でさえ、これほどまでに言うことを聞かないのだ。他人に言うことを聞かせるのは、さらに難しいだろう。「部下が言うことを聞かない」「子供が言うことを聞かない」このような悩みを抱えている皆さん。うぬぼれるな。まずは自分の鼻に言うことを聞かせてから愚痴れ。

さて、私が今後愚痴るために、是非ともこの鼻を黙らせたい。そのための方法を考えなければならない。口で言っても無駄なことは散々試して判明している。念力も送ってみたが、私がエスパーではないせいか芳しい効果は得られなかった。力任せに引き剥がそうともしたが、痛かった。優しくなでながら子守唄を歌って見たが、なぜか悪化した。ひどくないか、貴殿。

なんか考えているうちに、だんだん腹が立ってきた。この鼻、ちょっとわがまますぎやしないか。花粉症の人は、花粉シーズンの間ずっとこのイライラと戦っているのだろう。尊敬の念すら覚える。花粉症の方々には「鼻水野郎Aチーム」の称号を与えたい。鼻水と戦い続けている皆さんを、私は全力を持ってたたえよう。

ここでふと気がついた。もしかしたら、上から目線でアプローチしているのがダメなのかもしれない。誠意を持ってお願いすれば、鼻も「じゃあ、やめてやっか」という気になるのではないか。鼻は鼻だ。鬼ではないに違いない。早速、頭を低くして「グズグズ言わないでください」とお願いしてみた。しかし、その瞬間、私は大変なことに気がつく。鼻が顔の真ん中に位置している以上、どんなに頭を下げても鼻より下には下げられないのだ!

仰向けに寝れば可能だが、こんなくつろいだ体勢で誠意が伝わるはずも無い。相変わらず鼻はグズっている。仕方ない、風邪薬飲むか。
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by rei_ayakawa | 2008-05-23 21:24 | 日々

コーンフロスティ

あくびを噛み殺すなんてひどすぎる。

いくらなんでも残酷だ。確かに、あくびが出ると困る状況というのはある。そうした時に、あくびを処理する必要性自体は否定しない。しかし、噛み殺すと言うのは野蛮だ。虎じゃ無いんだから。ケロッグのマスコットキャラが「君もタイガーだ!」とかほざいているのはフィクションと割り切っていただきたい。人間は虎じゃない。

更に言えば、あくびを食っても腹は少しも膨れない。腹が膨れると言う人がいたら、それはきっと仙人だろう。仙人は仕方ない。しかし、一般人の皆さんはせめてギロチンくらいにしておいた方がいいと思うのだよ。どうせ殺すなら、せめて良心的に殺そうではないか。

あ、歌できた。




良心的に殺そう

作詞 rei_ayakawa
作曲 あなたの心です

良心的な処刑方
良心的な諸刑法
良心的に殺そう
良心的に殺戮しよう

良心的っていいな
良心的っていいな

良心的にご飯を食べて
良心的な口付け交わして
良心的に煙草を吸おう
良心的な煙が浮かぶよ

りょりょっしーん

良心的に生きよう
良心的に死のう
良心的に産もう
良心的に虐殺しよう

良心的っていいな
良心的っていいな

あなたも一緒に良心持とう
あふれんばかりの良心持とう
あふれて あふれて
はちきれそうで
なにがなんだか分からないから

りょりょっしーん




あー、のど渇いた。
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by rei_ayakawa | 2008-05-20 22:35 | 日々

列車

「天国行き列車が参ります。乗車券は不要です。ご希望の方は誰でもお乗りになれます。繰り返します。乗車券は不要です。乗車券は不要です。乗車券は不要です。列車が到着します。列車が到着しました。しかし、お気になさらず。飛び込み乗車も大歓迎です。行きましょう。共に行きましょう。アリバイ作りの必要はありません。誰かに糾弾される必要もありません。行きましょう。行きましょう。共に行きましょう。後発の列車でも構いません。いつかは乗れましょう。そのうち乗れましょう。それでは、そろそろ出発いたしましょう。あ、誰か扉に挟まったようです。中止します。出発は中止されます」
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by rei_ayakawa | 2008-05-17 20:05 | 空想

スパーン!

駅の改札というものは、切符を通さないで通ろうとすると「スパーン!」としまる。

それだけならまだしも、たまに切符を通しても「スパーン!」としまる。おそらく、JRの職員は私の命を狙っているのだ。心臓麻痺で殺す気である。あるいは、あのパッタンパッタン開く部分で腹部を強打して殺す気だ。なんてやつらだ。

私は幸いにして無類のタフネスを誇るので改札程度に命を奪われることはないが、無類のタフネスを誇らない一般ピーポーの方々からすれば、これはとてつもない脅威であろう。皆さんもJR職員に命を狙われることがあるかもしれない。もしもの時の為に、私から心強いアドバイスをいくつか送ろうと思う。

まず、日頃から警戒を怠らないことである。急に「スパーン!」と閉まるから、驚いたり腹部を強打したりするのであって、「スパーン!」と来ることが分かっていれば、驚かないし腹部も強打しない。とはいえ、見てから判断するのは至難の業だし、実際に「スパーン!」と来ない日が何日も続けば、警戒心を持続するのがどうしても難しくなってしまい、驚いた上に腹部を強打する。

故に、改札は「スパーン!」と閉まるものという前提で通り抜けるのがよい。切符はいらない。どうせ閉まるのだから、切符を入れる意味がない。そうなると必ずや「スパーン!」と閉まるので、閉まったところを飛び越えるのだ。

追いかけてくる駅員は倒せ。
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by rei_ayakawa | 2008-05-13 22:06 | 日々

我々

ラーメン屋で、天井近くの棚に備え付けられたテレビを見ていた。ボーッと見ていた。これは音楽番組なのだろうか。司会者らしき初老の男性と、ピアスやらチェーンやらを身につけたパンクスタイルの若者が4人、画面に映っていた。

「皆さんに自己紹介をお願いします」
「我々はフリーセックス」
「ありがとうございました。それでは続きまして」
「フリーセックス」
「違います」

なぜ違うのだ。俺は疑問に思った。我々はフリーセックスであり、世の中もフリーセックスであり、政治家はフリーセックスであり、妊婦はフリーセックスなのではないのか。つまるところ、続きましてもフリーセックス。そうであるべきである。フリーセックスである。我々はフリーセックスである。

「そう思わないか?」

同席していた美香に同意を求めてみた。

「思うね」

やはりか。俺は続けて聞いてみた。

「注文決まった?」
「フリーセックス」
「フリーセックス二つお願いします」

俺の注文を聞いたラーメン屋の親父は、顔色を変えて叫んだ。

「違います!」

そんなわけはない。我々はフリーセックスだ。注文はフリーセックスであるべきだし、店主もフリーセックスであるべきだ。それ以外の回答がどこに存在するのか。フリーセックスによるフリーセックスの為のフリーセックスはどこへ行ってしまったのだ。番組は、いつの間にかニュースに切り替わっていた。まだ若い女性アナウンサーが原稿を読み上げている。番組もフリーセックスであるべきだ。

「容疑者は、犯行の動機を『あなたのため』と説明しているとのことです。続きまして」

俺は呟いた。

「フリーセックス」

アナウンサーが叫んだ。

「違います!」
 
お前も分かってはくれないのか。
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by rei_ayakawa | 2008-05-09 21:07 | 空想

ある人の日記


11月2日

今日は晴れていました。


11月3日

今日は晴れていて、散歩日和でした。


11月4日

今日は雲ひとつない散歩日和だったので、外を歩きました。


11月5日

今日は雲ひとつない散歩日和だったので、外をぶらぶらと歩きました。


11月6日

今日は晴れていて散歩日和だったので、公園に行きました。


11月7日

今日は晴れていて散歩日和だったので、近所の広い公園に行きました。


11月8日

今日は雲一つない晴れた散歩日和だったので、外をぶらぶらと歩いて近所の広い公園に行きました。


11月9日

今日は近所の公園に行きました。


11月10日

今日は散歩日和でした。
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by rei_ayakawa | 2008-05-05 20:26 | 空想

マーメイド

人魚がやってくるという。
老人はそう話していたし、今は僕も確信している。
人魚がやってくるだろう。
水平線のかなたから、聞こえてくる声。

当初は老人と僕だけしかいなかった浜辺に、続々と人が集まってきた。
あの声に惹かれて。
僕はふと思いついて、老人に声をかけた。

「なんか手土産でも渡してあげたいですねぇ。人魚に」
「私もそう思っていたところだよ。なににしようか?」

さて、何がいいだろうか。

「地上ならではのものがいいですよね」
「となると、万歩計とかどうだろう」
「それはもはや嫌がらせに近いですよ。ルームランナーはどうです?」
「完全にオブジェですな」
「コンビニに行っていいものがあるか探してみますか」
「それがいい」

僕らがコンビニから帰ってくると、あの声は聞こえず、浜辺の人影も消えていた。

「みんな行っちゃったみたいですね」
「うむ。幾名か海面に浮かんでおるな」
「怖いですねぇ。人魚」
「怖いねぇ。人魚」

僕はおみやげとして買ってきた『うまい棒サラミ味』を海に投擲した。
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by rei_ayakawa | 2008-05-03 20:41 | 空想