写真の子は恥ずかしがりやさんなので、これ以上出てきてくれません。


by rei_ayakawa
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2007年 11月 19日 ( 1 )

クマ

明日は楽しいハイキングだ。

自分の部屋からクマのぬいぐるみを持ち出して、和室へと輸送する。手動によって明かりがともる。いよいよだ。いよいよこの時が来たんだ。自然と鼻息も荒くなる。正座して、クマを目の前に座らせる。僕は彼の眼を見つめ、彼の眼は虚空をにらむ。

「クマさん、クマさん」

言いながら、僕はサングラスをかけた。

「明日天気になーれ!」

叫んでから、サングラスを外した。充実感があふれていた。母よ……父よ……晩飯はまだかい?

次の日起きたら、雨だった。

「うおおおおおおおおおー!」

俺は切れた!力の限り切れた!脳血管も切れた!死んだ!

魂が体から離れつつある。粘着テープのような粘り気を保ちながら、倒れ伏すボディを見放そうとしている。俺は天に召されながら、ある男のことを思い出した。そうだ、あいつは言っていたではないか。確か、平面状の世界でrei_ayakawaと名乗っていた男だ。

「私と同時に歩を進めるなら、ハイキングの日が雨だったショックで脳内出血を起こして死ぬことはないだろう」

なんてこった!あの時にあいつの言うことに従っておけばよかったのだ!確か、必要なのは1億円のお布施だと言っていた。しかし、それでさえこの悲劇に比べたら安いものだ。みんな、ためらうな!彼に金を払え!そうすればきっと救われることができる!

私は果てしない後悔の念に包まれながら、大気圏の壁を超えた。
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by rei_ayakawa | 2007-11-19 17:23 | 空想