写真の子は恥ずかしがりやさんなので、これ以上出てきてくれません。


by rei_ayakawa
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ルドルフ・イン・ザ・スカイ

「ほっほっほ。今日も世界中の良い子のみんなにプレゼントを届けに行くのじゃ。トナカイ、ほれ、急いで飛んでおくれ」
「僕になんか期待しないでくださいよ。どうせ、僕は赤い鼻ですよ」
「何を拗ねておる。おお、そうか。またみんなに何か云われたのじゃな。気にすることはないぞ。暗い夜道では、ピカピカのお前の鼻が役に立つのさ」
「サンタさん! それは本気で言っているのですか?」
「おお、もちろんじゃ」

「嗚呼! それはなんたることでしょう! サンタさん、落ち着いてください。いくら僕の鼻が赤くてピカピカだと云っても、暗い夜道において、ヘッドライトの役割を果たしてくれるほどピカピカであるはずがありましょうか! 確かに、相手から見えやすくなる程度の意味合いはそこにあるかもしれませんが、我々の行く先を照らしてくれるなどという神々しき恩恵は全くと言っていいほど期待できません。さらに、我々が行くのは空。空なのです。対向車の心配はありませんし、すれ違うのは飛行機だけ。搭乗員が僕の鼻の輝きを認識するころには、すでに僕とサンタさんは地上へと向かって華麗なる墜落を遂げてしまっているはずなのです! ああ、サンタさん。それでもなおかつあなたは、僕のこの忌まわしき鼻が役に立つとおっしゃることができますか?」

「あ、えーと、その」
「だとしたら、あなたは既に正常な判断力を失っています! 子供たちにプレゼントを配っている場合ではなく、一刻も早く我々は空から降りて、あなたの操縦ミスによる事故を阻止するために動かねばなりません。サンタさん、僕は一時の慰めなどよりも、確実な任務の遂行を望むのです!」

「ああ、ごめん、わかったよ。さすがに役に立つとは云えんわな。うん」
「ですよねー。だから、僕に何か期待しないでくださいよ」
「拗ねるなよう。しかしじゃな。今のやり取りで、お前が非常に高度な論理的思考能力を持っており、いざ仕事となるとそれを存分に発揮できる偉大さをも備えていることを確認できたぞい。やはり、お前は頼りになるやつじゃよ」
「でも、鼻は赤い! 嗚呼!」
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by rei_ayakawa | 2008-12-24 19:58 | 空想