写真の子は恥ずかしがりやさんなので、これ以上出てきてくれません。


by rei_ayakawa
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イブニングコーヒー

コーヒーには、砂糖とミルクをたっぷりと。

夜に飲むと眠れなくなりそうだけど、飲みたくなっちゃったんだからしかたない。スプーンでかき混ぜながら、ディスプレイの前に腰掛け、あらかじめ開いておいた自分のブログを確認する。

(あ、コメントついてる……)

あたしがブログをはじめてからもう1年以上経つけど、未だにコメントの返し方には迷う。別に気軽に返せばいいんだろうけど、変なこと書いちゃわないか心配になる。後で身悶えするのもイヤだし。しかも今回は初めて見る人だ。考えた末、「ご訪問ありがとうございます。こんなところ見てる暇があったらもっと有意義なことに使ってください」と書き込んでおいた。もうちょっと真面目に生きてほしいよね。

うん、コーヒーおいしい。そんなことを神妙な表情で考えていると、窓を誰かがノックした。カーテンを開けて見てみると、かぐや姫がいた。ロック解除&オープン。

「どうしたの?こんな時間に」
「そろそろ月に帰らなきゃいけないから、挨拶をしにきたの」
「そう、じゃあね」

閉めた。再び椅子に腰掛け、PCの画面に向かう。とりあえず、いつも見てるところを回っておこう。と思ったら、また誰かが窓をノックした。今度は誰だよ。

「はいはい、どちらさま?」
「お帰りなさいませ、ご主人様!」
「はぁ?」

見ると、何故か我が家のベランダが消滅して、メイドカフェになっていた。何の違和感もなく喫茶店がここにある。さっきまではベランダだったのに。

「何故だ」
「かぐや姫からのプレゼントです」

さすがかぐや姫は違う。僅か十秒前後でこのSFチックな離れ業。このマニアックなチョイス。そして、いらねぇ。

「えーと、元に戻せませんか?」
「え!戻しちゃうんですか?」
「当たり前でしょ」
「うーん、それじゃ、その前に紅茶くらい飲んで行きません?」
「いや、コーヒーあるから」

彼女はとても寂しそうな顔になった。

「せっかく用意したのに……」

ティーポットが傾き、紅茶が地面に音を立ててこぼれていく。

気がつけば、ベランダに戻っていた。

見上げると、お月様が泣いていた。悪いね、かぐや姫。
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by rei_ayakawa | 2007-09-14 19:05 | 空想