写真の子は恥ずかしがりやさんなので、これ以上出てきてくれません。


by rei_ayakawa
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サイボーグ

俺のばあさんが語る。

「むかしむかしあるところに……ババアがいたのじゃよー!」

ひぃ!

あまりの恐怖に身をすくめた。なんてこった。まさかババアがいたなんて……。ばあさんは両眼をこれ以上ないほどに見開いている。口の端にはあぶくがたまり、顔は青ざめている。

「ババアが……ババアが……ババアがいたのじゃよー!」

ばあさんが重ねて叫ぶ。やばい、これ以上話を続けるべきではない。俺はここにいてはいけないんだ。何かに弾かれるように立ち上がり、窓をぶち破って脱出する。そして気がついた。ここは2階だ!下はアスファルトだ!咄嗟の受身で難を逃れるも、眼前にはトラックが迫っていた!

「うあああああああ!」

俺は叫びとともに飛び上り、風通しの良くなっている窓ガラスをくぐりぬけ、ばあさんの部屋へと舞い戻った。ばあさんは目を見開いている。

「ババアがいたのじゃよー!」
「うあああああああああ!」

俺はあまりの恐怖に窓から飛び出した。再びの受身でダメージを免れるも、眼前にはトラックが迫っている。クラクションの音が閑散とした深夜の住宅街にとどろく。

「うあああああああああ!」

俺はきりもみ回転で飛び上がり、そのまま星になった。

君らが見上げる幾多の屑星の中の一つ。それが俺だ。
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by rei_ayakawa | 2007-09-05 18:49 | 空想