写真の子は恥ずかしがりやさんなので、これ以上出てきてくれません。


by rei_ayakawa
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ユニバーサル・スタジオ・ニワ

庭の草むしりをしたのである。

暑い中、腰に蚊取り線香をぶら下げてやつらの襲撃を回避しつつ、黙々と草をむしる。激烈にだるい作業であるが、こんな時こそプロポーズの言葉を考える絶好の機会だ。(君の瞳に万歳!うーん、ちょっとオーバーかなぁ。君の瞳に漫才!こっちだな)真剣な表情で思考を巡らせながら、ひたすらに草をむしる。

そんな感じでしばらく続けていたところ、草をむしりとってむき出しになった地表で、うにょうにょと動くものが目に留まった。ミミズである。ミミズは人の目から逃れるかのように、まだ手を着けていない草ぼうぼう地帯へと這って行った。それを見た私の胸に去来したのは、幼いころの思い出。『映画監督になりたい』そうだよな、そんなことを思ったこともあったよ。

そして、庭はハリウッドとなった。

逃げるミミズを追撃するように草を引っこ抜いていく私。ミミズのいる場所を直撃するような取り方はせず、微妙に位置をはずした場所の草に手をかけていく。私が草を握った手に力をかけると、地面が隆起し、根ごと引っこ抜かれた草からはパラパラと土がこぼれおちる。ミミズ視点から見れば、大迫力のスペクタクルであろう。案ずるな、取って食いはしない。ただ、盛り上げたいだけだ。

そうだ、考えてもみれば、アクション映画の悪役たちもこんな心境だったのではないだろうか。彼らだって人の子だ。「やっぱ、人殺しはちょっと……」とか思っていておかしくない。しかし、盛り上げたい。せっかくだから盛り上げたい。ゆえに、雨あられと弾丸は降りそそぐが、主人公には当たらない、否、当てていないのである。が、主人公はそんなこと知る由もないので、容赦なく反撃して皆殺しにしたりする。冷静に考えれば当たり前だ。ちょっとお茶目が過ぎるよ、みんな。

実際、私のしていることだってミミズからすれば大迷惑である。何故にこんな肝の冷える思いをしなければいけないのか。盛り上げたいとか意味わからん、もう、意味わからん。そう思っていておかしくない。ああ、悪いことしたな。もうお行き。私は慈悲の心に目覚めたのだ、ミミズが隣の庭に逃げ込んだ時点で。

完全に手おくれといえよう。
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by rei_ayakawa | 2007-08-15 21:12 | 日々