写真の子は恥ずかしがりやさんなので、これ以上出てきてくれません。


by rei_ayakawa
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電車対俺

私の住んでいるところはそれなりの田舎だ。

間違っても都会的な空気は無いが、別にど田舎というほどの田舎ではない。ごくごく平均的な田舎だと思う。そんな私のホームタウンでは、電車を利用するのにちょっとした苦労を強いられる。上り線はいいのだが、下り線が二方向に分岐しているせいで本数が少ないのだ。時間帯によっては一本乗り過ごすと一時間待たされる。で、私が主に利用するのはその時間帯だ。何故、通勤通学時間帯に一番本数が少ないのか。

つまるところ一本乗り過ごしたらそこでTHE ENDなわけで、常に時間に余裕を持って行動しないといけない。そして私は元来慎重派な性格のおかげで、今までに一回も電車に乗り過ごしたことが無かった。これは私の密かな誇りであった。

しかし、今回私は最大のピンチを迎えることとなった。いつもどおり時間に余裕を持って出発したのはいいものの、徹夜明けでぼーっとしていたせいか、致命的な忘れ物をしてしまったのである。駅に着いた時点でそれに気がつきどうにかこうにか確保したが、私が再び駅前に立った時、電車は既に駅に辿り着こうとしていた。

駅は北口と南口をつなぐ通路が、線路の上をまたぐ格好で造られている。私は一気に駅の階段を駆け上がり、構内を全力疾走というのもあれだよな、と思いつつ小走りで移動してキップを購入。改札機を通り抜け、そのまま全速力でホームまで駆け抜けたいところだったが、あくまで小走りで移動し、ホームへ下りる階段の前に立つ。

電車は依然ホームに停車していた。よし、まだ私に勝機はある。正気は無い。そう感じた私は一気に階段を駆け下りる。二段飛ばしどころではない、三段飛ばしだ。これが若さだ。私が今しも階段を下りきろうとしたとき、出発のベルが鳴り、電車の扉が閉まり始める。ここまできて負けてたまるか。私は全身全霊を込めて閉まりかけの扉に飛び込もうとする。扉が速いか、私が速いか。正に刹那の攻防。勝者は果たして――。

などという劇的な展開には全くならず、私がホームへ下りる階段の前に立ったときには既に扉は閉まっていた。人生なんてこんなものだ。
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by rei_ayakawa | 2006-01-20 16:54 | 日々