写真の子は恥ずかしがりやさんなので、これ以上出てきてくれません。


by rei_ayakawa
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別れ話

「別れましょう」

いきなりだった。朝っぱらからそれはないよなぁ、きっついよ。俺はその言葉の意味を理解するのに若干の時間を要したし、結果出てきた言葉も「マジっすか」などという何の面白みもないものだった。彼女の答えは「マジっす」だった。

「え、ちょっと待って、何で?何で?」

俺は二人分のコーヒーをテーブルに置きながら聞いた。つーか、あれだろ。おかしいだろ。昨日食事した後、俺の部屋に来て、映画見て、あんなことやこんなこともして、それで朝起きたら何でいきなりこんな展開になってるんだよ。何がなんだか分からない。

「なんて説明したらいいんだろう……」
「俺、何か嫌われるようなことしたか?」
「あ、そういうわけじゃないの。あなたのことは好きよ」

余計わかんねぇ。つーか、あれか。好きなのか。俺も好きだ。別れようなんて思ったことないぞ。意味分からん、意味分からん。

「意味分からん」
「やっぱり?」
「何でだ?何でなんだよ?」

こんな状況で納得できる人間はこの世にいねぇ。今後の展開がどう転ぶにしろ、明確な理由を聞いておきたい。彼女は少し考え込むようにうつむいたあと、顔を上げて言った。

「実は、私の故郷ヒッポタイト星が侵略者たちに襲われていて……」
「OK、別れよう」

我ながら決断の早さに惚れ惚れする。大丈夫。新しい恋に生きるさ。

「ひどいじゃない!」
「なにが!?」
「人の話を途中でさえぎるなんて、失礼よ!」
「あ、そうか。うん。悪かった。ちゃんと最後まで聞くよ」
「だから、ヒッポタイト星が……あ、迎え来た。それじゃね」
「最後まで聞く気だったのになぁ」
「サ・ヨ・ナ・ラ」
「いきなり宇宙人らしさ演出しなくてもいいから」

すると、天井から謎の光が差し込み、彼女はその光の中を浮遊して、天井をすり抜けて天へと舞い上がり、俺は「天井が壊れなくてよかったなぁ」と思ったのでした。

終わりだよ(何もかも)。
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by rei_ayakawa | 2007-01-04 20:37 | 空想