写真の子は恥ずかしがりやさんなので、これ以上出てきてくれません。


by rei_ayakawa
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期せずして背水

「朝ごはんはちゃんと食べたかい?」
「いえ、食べてません」
「朝食を食べてないなんて超ショック!なーんつって、なははは」

何がいけなかったのかと聞かれると難しいところではあるが、やはり先輩がつまらないダジャレを言ったことがそもそもの原因であって、僕に罪はないと思うのだ。しかし、朝食を抜いてイライラしていたことがこのような突飛な行動にでてしまった一因であることは間違いなく、そう考えるとやっぱり朝ごはんはちゃんと食べなきゃダメだなぁと思うのだ。僕はもはや動かぬ先輩の体を車のトランクに詰めながら、そんなことを考えていた。

このような状況で最も困るのは、死体の処理方法であると聞いたことがある。とりあえずトランクに詰めてはみたものの、これからどうすればいいのかは検討もつかない。オーソドックスなところでは、魚のエサにするとかそこら辺だろうか。しかし、そんなありきたりなやり方でいいのだろうか。大体にして「ダジャレにむかついて殺した」と言う状況自体が異常極まりないのだ。だったら、この際だから異常極まりない死体処理法にチャレンジしてみるべきではないのか。

「改造するか」

昔から僕はヒーローになりたかった。いつか悪の組織が僕を改造しに来てくれることを願っていた。その夢は今に至るまでかなえられていないが、だったら夢を与える側になるのもいいかもしれない。ただ、先輩はあまりヒーローにふさわしいタイプの人でもないし、何より僕には改造人間を作る技術力がない。ちょっと残念だけど、この案は捨てざるを得ないようだ。

「飾るか」

玄関先にでも飾るか。一風変わったオブジェとしては悪くないかもしれない。だが、客人が来たら即座に通報されそうだし、変な臭いもするだろう。いろいろとまずいのは間違いない。ていうか、お腹すいたよ。やっぱりご飯食べてないのが痛いな。

次の瞬間、僕の頭に天啓が走った。そうだ、何故この方法に気がつかなかったのだろう。凄まじく有意義な死体処理法を思いついたぞ。しかも、異常さも抜群だ。考えるだに恐ろしい方法ではあるが、これならいける。これでいいだろう。僕は心に決めた。一刻も早く実行に移そう。

そして、僕はエッフェル塔を消したのと同じ要領で、先輩の体を大勢の観客の前で消して見せたのでした。
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by rei_ayakawa | 2006-05-28 18:23 | 空想