写真の子は恥ずかしがりやさんなので、これ以上出てきてくれません。


by rei_ayakawa
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ホームで電車を待っていると、隣のおっさんが「荒ぶる魂!」と叫んだ。

ほほう、荒ぶっているのであるか。
魂が荒ぶっているのであれば、公共の場で唐突に叫び声をあげたくなるのも致し方ない。
俺はあんたを責めないよ。
なんだか優しい気持ちになった。

引き続きホームで電車を待っていると、隣のおっさんが「スピニングダンス!」と叫んだ。

何事かと思い視線を向けたら、おっさんがその場でひたすらクルクルと回り続けているだけだった。
スイカでも割る気なんだろうか。
これをダンスと認めるには、俺はあまりにも若すぎる。

未熟。
未熟だ。

カサカサという音が聞こえた。
カブトムシが這うようなあの音。
そういえばスイカを餌に与えた記憶がある。
いい加減昔のことなので、よく覚えてはいないが。

引き続きホームで電車を待っていると、隣のおっさんが「フライングバタフライ!」と叫んで線路に舞い降りた。

「おいおいミンチになるぞ」と思ったが、そんなことよりカサカサうるさい。
耳を澄ませて音の出所を探ると、どうやら耳の奥から聞こえてきているらしい。

カサカサ、カサカサ。
音はやまない。
どこからか「ブレイクザウォールダウン!」という声が聞こえてきたような気もしたが、そんなこと気にしている余裕はない。

引き続きホームで待ち続けている。
電車はまだこない。
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by rei_ayakawa | 2011-11-12 22:31 | 空想